三味線    

今現在、三味線といえば津軽、民謡、長唄、しいて言わせていただければ祭囃子の三味線。
このような順位、流行だと思います。
私の三味線は全国的に衰退の一途をたどっているというのが本音です。
これではいかんと思い、素人そのものですが、全国のITファンに訴えております。
「三味線の分野に義太夫三味線というものも有ります」と。

「知立のからくり」は浄瑠璃(義太夫)三味線により構成されています  浄瑠璃とは

いつの頃からか判然としないが浄瑠璃と三味線が絶えており解説入りで筋を運んでいたが
昭和43年4月中野信義氏のご努力で浄瑠璃に譜が入れられ、三味線を中野氏(豊沢幹尾)
語りを保存会員の滝藤弘によって復元され からくり人形芝居として完全に復興
 
中野氏が昭和48年に急逝されてからの三味線は名古屋大須の豊澤千賀龍師匠

義太夫協会正会員
に依頼


平成2年以後の三味線は千賀龍師匠に師事した保存会員の(仙賀)が勤める
<人形><太夫><三味線>三業全て保存会員によってまかなえるようになった


義太夫三味線講座
          
歴史
          
三味線本体
                
 天珍
              
    上駒とサワリ山
                   

         
    
         

         
と指スリ
         
三味線のツボ
         
調絃
         
くち三味線

 
歴史       
  浄瑠璃に始めて三味線を用いたのは沢住検校だといわれるが、義太夫節の三味線は竹沢
  権右衛門が最初である。
  権右衛門は始め尾崎権右衛門といい、宇治加賀掾の三味線を弾いていたが、義太夫が
  加賀掾のもとから独立するときに行動をともにし、竹本座の旗揚げに際して竹沢姓に改めた。
  竹は竹本の竹と同じく竹屋庄兵衛からとったもの、沢は沢住検校の沢の字によるという。

  三味線(太棹)の伝承には元来、耳から耳へ手から手へと体で覚えるより方法がなかった。
  それを打ち破ったのが、通称松屋清七といわれる三世友次郎であった。
  友次郎は三味線のツボ(左手の指で押さえるカンどころ)をいろは48字で表わした。
  これを朱墨で本に書き入れたので”朱譜””朱章”と呼び単に”朱”ともいう。
  朱の発明によって三味線の譜が後世に伝わるようになった。がしかし、つい数十年前まで
  一般的な稽古には朱を伝承に利用されず、師匠の指の動きや口譜(口三味線・チントン
  シャン といったもの)を聞き、覚えたという事です。
  私の師匠の若い頃、稽古に行き教えてもらった譜を忘れまいと頭の中はいっばい、指の動
  きや口三味線で帰る途中、近所のおじさんに話しかけられ全部忘れてしまった。という事が
  よくあったそうです。
  幸い、現師匠は譜も書いて良し、テープに録音良し、譜を見ながら弾いて良し、である。

三味線本体
   義太夫節に使われる三味線は、棹の部分がもっとも太いタイプなので、太棹と呼ばれる。
太棹の他に常磐津、清元で使われる中棹、長唄や小唄に
使われる細棹 と三種類に分けられる。それぞれの音色の
相違は棹の太さより、胴の大きさと付属品(糸・撥・駒)による
ところが大きい。













天神(珍)


・海老尾ともいわれ三味線にとって大切な
場所で、先端の部分に傷をつけない事。
もし傷を付ければ、その三味線にとって
致命傷です。

 







上駒とサワリ山

 棹の上部には製(支那産がよいといわれる)の上駒
 がある。
 この上駒の上に三の糸と二の糸は乗っているが
 一の糸は乗っていない

一の糸を振動させたとき棹の二ヶ所に瞬間的に触れる
ようになっている。
その1つは、サワリ山と呼ばれる乳袋の中央で横から
見ると少し山に尖っている所、もう一ヶ所は上駒ない
平面の部分である
この二ヶ所に糸が触れ二種類の振動音が発声してうなり
現象を起こす。このうなりがサワリの音色である。

太中細三種類の三味線の中で太棹のサワリがもっとも強く大きな音を出す。
胴が大きく、糸も太いからである








胴の両面に張られている革は一般的に犬の革を
使っている。犬革は猫革より厚いので音色は太く
がっしりしている。
革が一番破れやすいのは、湿度の急激な変化に
よるものが多い。その緩和に和紙で出来た袋に入
れたり、桐製の胴板をあてがい管理する。









駒材質は水牛の角製で、二ヶ所に鉛が打ち込まれている。
 駒の寸法 幅18ミリ 長さ70ミリ 高さ19ミリ
 重さ8.50〜10.5グラム

駒を選ぶには音色の良し悪しで判断する。重いと重い音
軽いと軽い音が出る。
弾く曲の内容にもよるが時代物には軽く、世話物には重くとのことだ。
三味線本体の作り具合、駒の重さによっても響きが変る。駒を置く位置は、根緒と駒の間に
右手の人差し指・中指・薬指の三本を入れて決める。





糸材質は絹で繭からとった原糸を縒り合わせて作ってある。
 糸の寸法 一の糸 太さ1.35ミリ 長さ1110ミリ 重さ三の糸の四倍
        二の糸    0.95ミリ    1120ミリ    三の糸の二倍
        三の糸    0.62ミリ    1550ミリ (大岩商店さんの糸)

  演奏時には三の糸を最も良く使うので消耗も一番激しい。そこで、撥があたって
毛羽立った部分を 少しずつ根緒の方へずらして、使っている。
一巻き(一かけ)の赤印の所を切って使用。



象牙でてきており、細棹用に比べ厚くて重く、糸に直接
触れる部分(耳)は消耗が激しいから取替え可能にしてある。
耳がざらついたり、傷がついたりしたときは、もち米の苗を
乾燥させた藁で磨くとよい。

撥の寸法 ひらき 80ミリ 長さ 240ミリ
 重さ 300から350グラム

撥の持ち方
 人差し指で撥先に近い部分の側面を支え、
親指は反対側の側面角に。
中指薬指は、人差し指の側で撥を巻くように持つが、
小指は親指の側で指の背が撥の裏面にあたるように持ち
、指先は裏面でカーブする。
 撥の上にはすべり止めに和紙を糊付けしたり巻きつけ
たりしている。
 親指のあたる位置には絆創膏を利用したりしている。

指スリ
 左手の親指と人差し指に渡して使用し、三味線の棹を支えたり、譜のツボ
を押さえるときに速やかに移動出来るように考えられた物で市販のものや
毛糸で編んだものを使用している。

左手の三味線の糸を押さえたりはじいたりする指の爪は、人差し指、中指、薬指で三本とも
掌から見て指先に見えるか見えないぐらいに平らにする。




三味線のツボ

三味線のツボはいろは48文字で表わすが
実際に書き入れる符号は紛らわしいから注意。

例えば
と読み   
 

ツボの位置は棹の第一継ぎ目にあたる
、 、 、 はどの
三味線にも共通する絶対位置である。



















調絃 義太夫では一の糸を基本本数に合わせる。
 調絃の仕方
         
 基本の音(男性の標準は六)まず調子笛の6の位置(D)を
鳴らしその音の高さと(一の糸)の開放絃()の音の高さと
同じにする。







本調子
 本調子にするために他の二本の糸の高さを揃える
 まず一の糸の()を押さえて弾いた音と、二の糸の開放弦()を音〆で調節して
同じ高さにする。
次に二の糸の()を押さえて弾いた音と、三の糸の開放弦()を音〆で調節して
同じ高さにする。
 これで本調子という三本の糸の高さが揃った。
 一般的に三味線には三種類の調弦方がある。本調子、二上がり、三下がり。
知立の祭礼で上演される主な外題の中での義太夫は次の通りの調弦による
ものである。
 本調子・・一の谷合戦、火の見櫓の段、鎌倉三代記母別れの段、鳴門順礼歌の段
 二上り・・寿式三番叟(一部)、壺坂観音霊験記(弾き出しの地唄「ままのがわ」、山の段
       の終盤部分)
       二上りの調絃方は()と()、()と()を同じ高さにする。




くち三味線(口譜)
  チントンシャン、チリチチテンなど言葉で譜を表わすことで、一の糸、二の糸、三の糸の
  どの糸を使うかを表わしている。
  三の糸の開放絃()をテンといい、二の糸の開放弦()はトン、一の開放絃()を
  ドン
   一の糸から二の糸、三の糸の開放弦を順番にひく場合はドントンテンとなる
  三の糸を指で押さえて出す音をチン二の糸、一の糸を指で押さえて出す音をツン
  三の糸を指ではじいて出す音をリン二の糸、一の糸を指ではじいて出す音をロン
  三の糸を撥でスクッて出す音をレン二の糸、一の糸を撥でスクッて出す音をルン
  これを表にすると

 開放絃  押さえる   ハジク   スクウ
 三の糸   テン(テ)   チン(チ)   リン(リ)   レン(レ)
 二の糸   トン(ト)   ツン(ツ)   ロン(ロ)   ルン(ル)
 一の糸   ドン(ド)   ツン(ツ)   ロン(ロ)   ルン(ル)


表の中の( )内は 
例えば三の糸の開放弦



テンに対して(テ)は、テンを一拍とした場合半拍を意味する

  






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